例題を参考に経営判断に役立ててください。
【例題】
「最後のフロンティア」といわれるミャンマー
での事業を展開するのか考えます。
日本でパンを製造・販売する会社を
経営しています。
日本では、高級食パンで有名であるものの
日本の超少子高齢化への対応が不安材料と
なっています。
とあるコーディネーターからミャンマーへの
進出を打診されました。
さて、進出するかどうされますか?
[環境]
市場の成長率が2%かもしれませんが、
20%になる可能性も秘めています。
工場の建設コストは10万ドルにのぼります。
[これまで一般的とされる経営判断]
普通は成長率を(あいだをとって)10%程度と
想定し、コストが見合うのか判断します。
実際に10%程度では、10万ドルのコストに
見合わないため、見送ることになります。
[これからの経営判断]
では、リアルオプションで判断すると
以下のようになります。
もともとの計画よりも小規模な工場で計画を
実行します。
実際に実行し、成長率を見極めたうえで工場を
拡張するか再度判断します。
利点は
・小さく始めているので、撤退もしやすい。
・仮に望ましい市場環境が実現した場合に、
その機会を取り逃がさないですむ。
リーンスタートアップにも通じる話ですが
バッターボックスに立つことが重要です。
『世界の経営学者はいま何を考えているのか』(2012,入山章栄)