経営者にとって資金は重要であるものの、財務の把握が苦手な方が多いのではないでしょうか?
財務担当ではない方が起業することが多く、理系の方であっても財務となると苦手と言われる方が多いように見受けられます。
以下の表を見てください。利益を出すためのシンプルな構造がわかります。
シンプルな構造からどういった分析をすれば良いのか以下に記載します。
・値付け公式
P=(VQ+F+G)/Q
・仕入れ単価決定公式
V=(PQーFーG)/Q
・売上数量・客数決定公式
Q=(F+G)/(PーV)
・固定費決定公式
F=PQーVQーG
・利益公式
G=PQーVQーF
※ G=0にすると、損益分岐公式になります
・値付けイーブン公式
Pe=(VQ+F)/Q
・仕入れ単価イーブン公式
Ve=(PQーF)/Q
・売上数量・客数イーブン公式
Qe=(F)/(PーV)
・固定費イーブン公式
Fe=PQーVQ=(PーV)*Q
例として、ラーメン屋を挙げます。
どういったラーメンにするか決めているはずなので
PとQは、ある程度決まっているはずです。
P:1,000円
V:300円
F:1,000,000円
家賃 :200,000円
人件費 :700,000円
水道光熱費:100,000円
損益分岐となる客数は
Qe=1,000,000/(1,000ー300)≒1,429人
となり、稼働日を26日とすると
55人/日の来店が必要になります。
回転率を昼と夜のそれぞれで2回転の合計4回転と
すると必要な客席は、14席となります。
実際には、席が完全にきっちりと埋まらないことを
想定して20席が必要と考えられます。
あとは、人件費をもう少し上げたら?下げたら?
といったことや家賃をもう少し安くしたら?
など色々と検討できる余地が生まれます。
また、回転率を考慮するとどのような顧客体験を
提供するべきかも導き出されます。
ゆっくり、落ち着いて会話を楽しんでもらうのか
それとは逆なのか。
それに伴い、客席のレイアウトをどうするのかなど
全体の戦略の整合性が確認できます。
あとは、55人/日の稼働日26日で損益分岐となること
がわかっているので、日毎の達成の確認や23日目で
1,429人を達成したら、あとは利益が積み上がるって
いうのが分かって楽しくないですか?
経営を見える化することが簡単に行うことができる
ようになります。
MQ会計を取り入れてみては、いかがでしょうか?
『利益が見える戦略MQ会計』(2009,宇野寛、米津晋次)