戦略を立案すると、目標が決まり、実現方法が見えてきます。
つまり
戦略≠目標や経営理念やクレド
戦略=組織が直面するこんな課題や好機にどう取り組むか
ということになります。
だからこそ
最重要ポイントの見極めが重要になります。
(ある状況に作用する要因を診断・分析し、
どう取り組むか)
課題分類例と分析ツールは以下のとおりです。
課題 | 分析ツール例 |
---|---|
競争状況 | 5フォース分析、3C分析 |
法律や社会規範の変化 | PEST分析 |
組織 | マッキンゼーの7S |
スタートアップにおいては、起業家自身の課題解決が
起業動機であるため、戦略は立てやすいといえます。
最初に抽出した課題について、真の課題がなんであるか
見極めるプロセスを実行します。
場合によっては、これを繰り返します。
収集 → 分類・分解 → 選別 → 評価
評価には、レッドチームの活用など検討してください。
【戦略の果実を得るための4つの指針】
1.ユニークバリューが存在するか
ユニークであることは、広義に捉えることが有効
組み合わせや各機能の順番の組み替えなどでも実現可能
SIT (体系的創造思考法)※の活用、評価指標の追加・ずらし
※SITとは以下の5つの手法でイノベーションを模索する手法
a)引き算
削除した要素を他の要素で代替する
最重要要素と些細な要素の中間の欠かせない要素を削除する
b)分割
下記分割をした上で、それらを空間的 or 時間的組み換えを実施
・機能的分割
・物理的分割
・機能を維持した分割
c)掛け算
要素抽出
↓
ある要素を増やす
↓
コピーした要素にオリジナルと異なる性質を持たせる
d)一石二鳥
内部 or 外部の要素に 新規 or 既存の課題を担わせる
e)関数
互いに無関係な2つの変数を抽出し、一方の変化に他方の
性質を連動させる
2.方針と行動が一貫しているか
キッパリとノーが言えるエッセンシャル思考
3.フォーカスされているか(課題や目標だけでなく、期間も)
不要な活動が排除される
→課題克服の可能性が向上する
MVP (Minimum Viable Product)で充分である
4.アジリティを備えているか
新しいチャンスが見えたときに、真っ先に兆候を捉えて反応する
ただし、必ずしも最初に行動する必要はない
コラボレーションやM&Aも視野に入れる
ピボットが必要であれば、正しいタイミングで実施する
以上が戦略策定のポイントになります。
『戦略の要諦』(2023,リチャード.P.ルメルト)
『インサイドボックス 究極の創造的思考法』(2014,ジェイコブ・ゴールデンバーグ)
『イシューからはじめよ』(2010,安宅和人)
『起業大全』(2020,田所雅之)
『起業の科学』(2020,田所雅之)
『エッセンシャル思考』(2014,グレッグ・マキューン)