ブルーオーシャン戦略を実施する手順を以下に記載します。
STEP 1 現状把握(AsIs) 使用ツール:戦略キャンバス
競争の現状をまとめ、戦略転換の必要性を悟る
STEP 2 課題抽出 使用ツール:買い手の効用マップ
業界が顧客に強いている苦痛を探す
STEP 3 ギャップアプローチ 使用ツール:6パス/4アクション
市場の境界を引き直し、戦略案を策定する
STEP 4 戦略整理(ToBe) 使用ツール:戦略キャンバス
競争のズレを確認し、戦略の有効性を確認する
STEP 5 実行
自社と顧客双方に恩恵をもたらす大局的なビジネスモデルであることを確認しつつ、
MVPで対応する
【STEP 1】
戦略キャンバスを作成する。自社とリーダー企業とライバル企業を対象に記載します。
競争要因を抽出し、対象企業の能力を採点します。
【STEP 2】
業界が顧客に強いている苦痛を探すことで、対応するべき課題を抽出します。
顧客が商品あるいはサービスを購入から破棄までの6つのステージごとに
効用を生み出す6つのテコを指標に優劣を記入します。
特に注目するべき箇所は、劣っているがために購入されない場合や
市場規模が大きくなれない課題がないか検討します。
【STEP 3】
パス1からパス6に記載した検討項目で新たな価値が想像できないか検討します。
ex1)パス5の機能志向と感性志向を切り替える点でいいますと
バルミューダが提供する家電のような機能だけでなく、魂を揺さぶる
上質なデザインなどや従来のリモコンとは一線を画しているアマゾンの
Fire TVのリモコンや操作自体を声で行うスマートスピーカーが挙げられます。
ex2)パス6の外部トレンドの形成に加わる点でいいますと
サブスクリプション導入が挙げられます。
さらにIOTを組み合わせてコンサンプションベースの課金モデルの導入も
考えられます。
また、品質や耐久性に絶対の自信があるようでしたら
インカム・シェアリング・アグリーメントの手法を採用することも考えられます。
成功報酬の一部を後から支払ってもらう方法を採用することが自社の
強みを更に強化します。
現在の商品やサービスを4つの観点で検討することで顧客に提供するメリットが
大幅に増大することが可能か検討します。イノベーションフレームワークで
説明した方法も一部重複しますが、有効であると考えます。
【STEP 4】
STEP 3までの結果を基に施策実施後の自社とリーダー企業とライバル企業の
戦略キャンバスを作成します。
何かを放棄するため、既存の競争要因では劣る箇所が発生するものの
競合他社が全く提供できない競争要因でポジションが確立できていることを
確認してください。
新たな競争要因で突出することに心がけてください。
ただ単に提供している程度のレベルの場合、模倣が容易な場合も想定され
再びレッドオーシャンに逆戻りになってしまう可能性があるためです。
【STEP 5】
実行については、長く単調でつらいプロセスではありますが、PDCAや
チームビルディングを通して、独自のポジションを確立します。
成果を図りつつ、ピボットすることも検討が必要です。
引用:
『BLUE OCEAN SHIFT』(2018,W・チャン・キム&レネ・モボルニュ)
『THE MODEL』(2019,福田康隆)
『起業の科学』(2017,田所雅之)