悪い戦略

戦略には、良い戦略と悪い戦略があります。
悪い戦略の特長を以下に記載しますので
自社の戦略をチェックしてください。

・ハリボテ
 (流行りの)専門用語や業界用語をちりばめて
 結局はありきたりのことを言っているだけの
 パターン。

・後回し
 取り組まなければいけない課題を後回しにして
 取り組みやすい課題に取り組むパターン。
 生産管理でいうとボトルネックの改善に取り組まず
 改善が容易な工程の生産能力向上に取り組むような
 ものです。
 結果、在庫が少なくなることも製造LTも短縮する
 ことなく、中間在庫が積み上がり、かえって悪く
 なることもあります。

・願望
 お客様に選ばれる会社になる、
 創造性にあふれる独自のソリューションを
 提供する、など目標や願望だけを掲げる
 パターン。
 現場からあらゆる階層の社員がどうやって
 実現するか分からず、行動が伴いません。

・間違った目標
 寄せ集めの目標であったり、非現実的な目標を
 掲げ、一貫性がなかったり実行不可能なパターン。

では、なぜ悪い戦略がはびこってしまうのか
以下に記載します。
◆困難な選択を避ける
 各部署で戦略を立案した際に本来はどちらかを選択
 あるいは再度、立案を検討しなければいけない場合
 でも、各部署の顔を立て(議論を避け)、全ての案
 を採用してしまうため。

◆穴埋め式チャートで戦略立案する
 経営コンサルタントには耳が痛い話ですが、
 現状把握を行わずにフレームワークを使用する
 だけで戦略を立案した気になってしまうため。
 「ハンマーを持つと全てがクギに見える」では
 ありませんが、何かしらのフレームワークを知って
 しまったがためにそれに捕らわれるケース。

◆根性論
 やればできる、最後のひと踏ん張りなど
 精神論だけが独り歩きしてしまうため。

『良い戦略、悪い戦略』(2012,リチャード・P・ルメルト)
『エッセンシャル思考』(2014,グレッグ・マキューン)
『アイデアのちから』(2008,チップ・ハース,ダン・ハース)
『ファクトフルネス』(2019,ハンス・ロスリング)
『ザ・ゴール』(2001,エリヤフ・ゴールドラット)