良い戦略

良い戦略とは、以下の3つの要素から構成されます。

1.診断
 状況を判断し、取り組むべき課題を見極める。
 良い診断は、死活的に重要な問題点を選り分け
 複雑に絡み合った状況を明快に解きほぐす。

2.基本方針
 診断で見つかった課題にどう取り組むか
 大きな方向性と総合的な方針を示す。

3.行動
 基本方針を実行するために設計された一貫性のある
 一連の行動のことである。
 すべての行動をコーディネートし方針を実行する。

良い戦略に備わっている第一の価値は
新たな強みを生み出すことである。
第ニの価値は
新たな強みを知り、弱点に気づくことから生まれる。
気づかなかった強みやチャンス、あるいは
弱点や脅威を発見できるようになる。

良い戦略とは最も効果の上がるところに
持てる力を集中投下することにつきます。
最重要でない、実施しやすい課題ではなく
困難だとしても診断した結果、最重要課題に
取り組む以外ありません。

短期的には、
 手持ちのリソースを活かして問題に対処や
 競合に対抗するといった戦略が採用されることが
 多くなります。

長期的には、
 計画的なリソース配分や能力開発によって
 将来の問題や競争に備える戦略が重要になります。

いずれにしてもよい戦略とは、強みを発見し
賢く活用して、行動の効果を2倍・3倍と高める
アプローチにほかなりません。

平易で簡潔に述べられており、細々と指示しなくても
あらゆる階層の社員の行動を調整できる。
最終的な目標さえ明確になっていれば、臨機応変に
対応しながら、目標を達成できるようになります。

例えばアマゾンでいうと
「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」
というミッションを定めており、実店舗を持ったら?
一番苦痛に感じるレジ待ちをなくすことに対処する
ことを一番深く考えるだろうと想像できます。

『良い戦略、悪い戦略』(2012,リチャード・P・ルメルト)
『エッセンシャル思考』(2014,グレッグ・マキューン)
『アイデアのちから』(2008,チップ・ハース,ダン・ハース)