思考の穴

わかっていても間違える思考法を説明します。
◆過信による誤り
 自分のことを平均より上だと認識する現象
 「自分は大丈夫」というバイアス
 ・流暢性の効果
  頭の中で容易に処理できるものは、過信を
  もたらす

 ・人は新たな知見を得たときに
  それが見出された経緯を知ると
  その知見が事実だと信じる気持ちが強くなる

 ・基本的なメカニズムを思い描くことができる
  と相関関係に因果関係を見出そうとする
  傾向が強くなる

 ・言いやすい名前のものを高く評価してしまう

[対抗策]
 いくら学んでも「罠」に陥る可能性が排除
 できないが、「ただやってみる」のが
 最高の対抗策
 自分の知識を書き出すと過信が軽減される
 プレゼンや面接であれば、口に出す練習
 自分の回答を客観視できるようになる

◆計画性錯誤による誤り
 何かを完了させるのに必要となる
 時間と労力は、少なく見積もられることが多い
 ・計画を立てたことで難なくスムーズに進むと
  錯覚が生じる
 ・もともと人間は、楽観主義

[対抗策]
 一つのタスクを複数の小タスクに分解すると
 計画性錯誤は軽減される
 障害となりうるものを抽出し、計画を立てる
 最初の見積もりにバッファーを持たせる

 過去に起きたよく似た事例を思い返し
 そこから得られる教訓を真摯に受け止め
 現状に当てはめる
 (プロジェクトマネジメントでも同様のステップが存在する)

◆確証バイアス
 「自分が正しい」と思える証拠ばかりを集める
 「最初の考え」に固執しているから間違える
 人は論理的でも合理的でもない
 確証バイアスについて学習した直後であっても
 その影響から逃れられない

 ・予言の自己成就
  思ったことを実現するように行動してしまう
  信じた途端に信じたように行動し始める

  とはいえ、確証バイアスの適応力のおかげで
  認知能力の節約が可能

[対抗策]
 自説を強化する確認だけでなく、
 反証も同時に集める

◆原因の見誤り
 原因を探る際に以下の6つの罠がある
 ・類似性
  原因と結果は、たいていその大きさや特徴が
  マッチする
  結果が原因とあまりにもかけ離れていると
  感じると明白な原因でも原因として
  受け入れられない
 ・十分性と必要性
  一つわかると他の可能性を除外してしまう
  これがなかったら起きていなかったで納得
  してしまう
 ・異常性
  普通じゃないことを原因にみなす傾向がある
 ・行動
  実際には、なにもしなかったことが最悪の
  場合もあるにも関わらず、しなかったこと
  よりも、したことのせいにする
 ・親近性
  最後に起こったことが原因とみなしてしまう
 ・可制御性
  自分がコントロールできる要素を責めがち

[対抗策]
 俯瞰する
 たった一つの答えを追求しない

◆エピソードに弱い
 エビデンスよりも、友だちの話し
 ・身元がわかる犠牲者効果
 ・回帰の誤謬
  履歴書よりも、直前の面接の印象が
  強くなってしまう

[対抗策]
 データサイエンスの思考法で考えるようにする
 ・大数の法則
  データは、多いほどいい
 ・平均への回帰
  幸運は永久に続かない
 ・ペイズの定理
  Aの条件下でBが起こる確率
  Bの条件下でAが起こる確率
  これらを踏まえて妥当性を確認する

◆失う恐怖による判断ミス
 マキシマイザー/サティスファイサー
 ネガティブな情報に過剰に反映
 (ネガティビティ・バイアス)
 ※モノだけでなく、ヒトにも

 同じことでも切り口で簡単に騙される
 Aがたくさんよりも、オールBが評価される
 ・損失回避
  ほとんどの人は、2.5:1じゃないと参加しない

 ・賢い営業マンは、喋る順序が違う
  お金を出すタイミングでインパクトが違う

 ・保有効果
  フレーミング効果

[対抗策]
 ネガティブな要素を気にし過ぎていると感じる
 ときは、肯定的な視点に切り替える

◆脳が勝手に解釈する
 最初に思い込んだことを信じ続けようとする
 詳しい情報でむしろバイアスが強まる
 絶対にバイアスを止められない

[対抗策]
 他者の世界観を変えることは、本当に難しいが
 システムレベルで防止させる

◆知識の呪い
 皮肉は通じない
 たとえ、声のトーンを変えたとしても

 夫婦でも赤の他人でも理解度は、変わらない

 相手は、持っていなくてもお構いなしに
 自分の持っている情報で考えてしまう

 ・自己中心性バイアス
  ひとたび何らかの知識を得ると
  その知識を持たない人の視点からものごとを
  考えづらくなる

 ・ステータスシグナルのパラドックス

 ・もっと理解してくれてもいいのに・・・は
  叶わない

[対抗策]
 一番確実なことは、直接聞くこと
 事実を集めない限り、事実を正しく把握する
 ことはできない

◆ときとして、不合理に行動してしまう
 遅延割引
  未来の報酬だけでなく、未来の苦痛でも同様
  衝動には、注意を逸らすことで対処
  不確かなことがあると、意思決定能力が
  うまく機能しない

 確実性効果
  確かなものと不確かなものを比べるときに
  確かなものに引っぱられて
  不確かなものを確かなものに見がち

 あなたの選択には、一貫性がない

 0%と1%に大きな違いを見出してしまう

 未来を信じる力を高めることが1つの解決策

 未来は遠いから軽視してしまうため
 先のことをできるだけ具体的に想像する

 完璧主義だと難しいことができなくなる
 結果だけをみるな、過程を楽しめ

『思考の穴』(2023,アン・ウーキョン)